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転職して後悔するのはどういう時?後悔しかない失敗からの立ち直り方

私は大企業からベンチャー企業に年収を下げて転職しました。

人間は自分の行動の過ちを認めたがらないので、誰もが「転職して後悔した」とは言いません。特に知人に「後悔してる」なんて話す人はほとんどいないでしょう。

そのため、他人の本音の部分は外からはほとんど見えないのが実情です。

私の場合は前職が嫌で嫌で仕方なくて辞めたので「現在を肯定したい欲求」は非常に強いのですが、それでも良いところ・悪いところ・認めたくないけど後悔しそうな部分、というのはあります。

その辺の事情を正直に語ってみるので転職活動の参考にしてください。

大企業からベンチャーに転職して後悔

大企業からベンチャーに転職する場合、99%は年収が下がります。ベンチャーは既存の顧客から莫大な収入を得ているわけではないので、社員に高年収で還元する余裕はないのです。

大企業の仕事は死ぬほどつまらないですが、つまらない仕事をサボっていてもかなりの高い年収が得られます。

一方でベンチャーに行くと馬車馬のように働きます。サボってる余裕はありません。誰もサボってません。

みんな一生懸命働いて、会社の利益のために動いて、給料は安い、というけっこう残念な感じになります。

大企業の3倍忙しいベンチャー

大企業時代、私の仕事は正直言って楽でした。

「楽」というのは「労働時間が短い」という意味ではありません。むしろ私が勤めていた日系大企業には残業を美徳とする文化があって、労働時間は自然と長くなる傾向がありました。

平均で月50時間が残業していたと思います。

それでも楽だと感じたのは、「成果」が曖昧で、ちゃんと会議に出席して、報告して、管理して、資料を作っていれば勝手に評価されたからです。

仕事のできる・できないよりも「頑張る」ことが大事とされる日系大企業で、日中の生産性は非常に低かったのを覚えています。

在宅のときは会議と会議の合間に昼寝したり、会議中にこっそりネットサーフィンするのは当たり前でした。

15時間の勤務時間で、半分くらいはサボってたと思います。途中でこっそりカフェに行ったり、スマホを見て遊んだりすることもたくさんありました。

一方でベンチャーの場合は、個々人が出さなければいけない「成果」が可視化されています。

外部に委託して丸投げ、というわけにもいかず、自分で成果を出さなければなりません。

アジャイル開発で自分の作業が可視化されるため、自分が StoryPoint を稼げていないとわかると「無能」が証明されてしまいます。

そうなると、日中サボる暇もありません。私はベンチャーに転職してからずっと在宅勤務ですが、一度たりとも昼寝もしてないし、カフェに出てサボりもしていません。

間違いなく前職の3倍は忙しくなっています。同じ能力の人間が、3倍以上の密度で働いて、年収は半分になるのが実情です。

年収を下げる転職で後悔

同じ能力の同じ人間が、ベンチャーに行ってさらに能力を高めたとしても、それは年収には反映されないのです。

いいですか。年収は能力ではなく、環境に依存します。

どの会社で働くかが全てです。

ですが、大企業からベンチャーに転職する人や、その他の「年収を下げて転職する人」はみんな、年収が下がることなどわかりきって転職しているはずです。そんなものは転職活動中に明記されますから。

当たり前のことを書きますが、転職で年収が下がった人は、年収を下げる覚悟で転職している人です。

そして年収が下がっても、最初のうちは新しい環境の興奮や刺激で、「これが俺の求めていた環境なんだ…!」と全てを肯定したくなります。

ですが、すべてが理想の会社など存在しません。大小はありますが、必ず不満や嫌な面も見えてきます。

そういった不満が出てきたときに、私達を会社に踏み留めるのは間違いなく「年収」です。

年収が高ければ、多少の不満があっても我慢できるし、次のボーナスのために頑張れます。

ですが、年収に不満があると仕事に不満が出たときに頑張れません。低年収は爆弾のようなものです。

新卒で入った会社が低年収なら「低年収が当たり前」になっていますが、「高年収の会社から転職してきた人」は「高年収の暮らし」「高年収のステータス」「高年収の給料」を知っています。

なので、「転職で年収を下げた人」はベンチャーでストック・オプションなどの大きなリターンが無い限りは、ずっと会社に定着はしづらく、不満が出てくると辞めてしまうのです。

「年収を下げて転職する」のは何か目的があるはずです。

やりがいであったり、充実感であったり、スキルであったり、色々とあるでしょう。

大企業では個人のスキルや専門性は習得しづらい状況です。メンバーシップ型の雇用体系で、専門性が身につく前に異動してしまいますし、専門的なスキルは外部に委託する大企業も多いでしょう。

ベンチャーは個人が何かをできなければ何も始まりません。お荷物になってしまいます。

なので、人生のどこかで「成長ブースター」としてベンチャーを経験するのはものすごく良い経験になると思います。

Uターン転職で年収を下げて後悔

札幌や福岡、名古屋、仙台、大阪など、地元に戻って働きたい、という人もいるでしょう。

東京からのUターン転職というやつです。Uターン転職は基本的に、給料が下がります。主に家賃が安くなるおかげで生活コストも一気に下がるので、生活水準はむしろ上がるかもしれません。

東京の大企業で働いて、Uターンで地方に行くと、同じ水準の年収の会社がないことに気付くでしょう。

なので、年収を維持したい場合は必然的に、「大企業の地方支社」を狙うことになります。

大企業の地方支社以外だと年収がかなり落ちてしまいます。
家賃が下がったとしても吸収しきれないでしょう。

家族がいる方はどちらかが会社を辞めてついていく、という選択を取るはずです。そうなると、世帯年収もがくんと落ちますし、都会にいるときよりも贅沢ができなくなります。

また、東京にいると「Uターン」に憧れてしまう部分は理解できますが、一度東京を経験してから地方に出ると、いかに東京が刺激的で楽しいかを身に沁みて感じてしまいます。

地方には全てが不足しているのです。その代わりに都会のゴミゴミした息苦しさやコロナの恐怖などはほぼ無くなります。

とにかく一番の問題は年収です。次に友達がいなくなること。

Uターンはユートピアではありません。失うものがあるのを覚悟してください。

前職に戻りたいときはどうしたらいいか?

日系大企業はその硬直した組織ゆえに、逆に「出戻り」を歓迎しています。私が昔所属していた会社でも「出戻り」を歓迎している風潮はありました。

エージェントを通じて応募すると、よほどの成績不良でない限り、書類は通るでしょう。

ただし、大企業の面接は「人事部」が担当していることが多いです。人事部はどこもお山の大将が集まる部署なので、「外の経験」を評価できるような人間がいるとは限りません。

大企業の内側しか見てこなかった経験の幅が狭い人間ばかりだからです。もちろん、ちゃんと評価してくれる人もいます。人次第でしょう。

「出戻り」は大企業にとっても大きなメリットがあります。

転職者・出戻り者を受け入れることで、外の文化に振れることができるからです。大企業の非効率を知った上で外に出た人は、大企業のダメな部分をよく知っている人です。

ガラパゴス的に進化を遂げた大企業が変わるきっかけになるのは「外の人間」だと思います。ましてや「両方」を経験した人は貴重でしょう。

出戻りを目指す人は恥ずかしがりもせず、堂々と応募してください。まずは転職サイトに登録するところから始めましょう。