「テックキャンプを退会した理由」への違和感

ツイッターで「テックキャンプをやめました!」という方が話題になっていた。

普段からアンチや批判が多いテックキャンプなので、「退会しました!」に

「お疲れ様!」

「よく辞めたね!」

と温かい声援が届くのはわかる。

ネットの賛否はだいたい空気感で決まっていくものだからだ。

とはいえ、「テックキャンプ辞めました!」の理由をつらつらと述べているのを見て、

「これはあかんな…」

と、どうしても同情できなかった。

プログラミングスクールは何かと批判されることも多いが、プログラミングスクールの内容以前に、受講生にも問題があるのではないかと。

学習できない日があってついていけない

テックキャンプ」の短期集中コースは軽く調べた限り、

10週間でプログラミングスキルを身につける

カリキュラムとなっている。

毎日10時間の勉強が必要とのこと。

10週間…たった2ヶ月ちょっとである。

2ヶ月ちょっとの期間を「予定を入れずに勉強すること」はできなかったのだろうか?

上司から急に

「明日からテックキャンプの短期集中コース受けてね、よろしく」

と投げられたなら、

「急に言われたから予定が入ってしまってもう無理…」

となるのはわかる。

しかし自分の意志で、会社をやめて(会社をやめるのが前提となっているらしい)、プログラミングスクールに通ったのに、

「外せない用事があって、そこからついていけなくなった」

というのはどう考えても同情の余地のない甘えである。

大学受験や資格試験の勉強で半年以上勉強に集中した経験がある人は誰もが思うだろう。

「え、たった2ヶ月も頑張れないの?」

と。

「1日10時間、2ヶ月でエンジニアになるのは厳しいんじゃない?」

とテックキャンプを批判するのは理解できるが、1日10時間、2ヶ月程度も机に向かって頑張れない人がゼロからエンジニアになるのは相当に厳しいと思われる。

ただし、当然育児などでどうしても外せない用事ができてしまう人もいると思うので、そういう人はそもそも

「短期集中コース」

など受けるべきではない。

じっくり腰を据えて、空いた時間でコツコツと、1〜2年かけて実力を磨くべきである。

とはいえ、長期間プランでやる場合はおそらく、短期間で一気に集中するよりも難易度が高く、そして諦めない根性が必要となるだろう。

作業量を見積もり、予定を立てて、予定通りにタスクが進捗していくかどうかを日々確認するのは、エンジニアの基礎中の基礎である。

作業に遅れが出たから「はい、無理っすー」とリカバリ案を放棄する人はエンジニアには向いてない。

それならスケジュールに追われない仕事をした方がいい。

みんなが辞めたから辞めた

そもそも「会社を辞めてプログラミングスクールに入ること」自体が「みんなと違う道を行く」選択だったはずだ。

みんなが辞めていったから辞めたというならば、そもそもの自分のモチベーションを見つめ直した方がいいんじゃないか。

「みんなが辞めていったからこそ、自分は乗り越える」くらいの根性があってもいいのではなかろうか。

というか、みんながいないほうが講師を独り占めできてお得だったりしないんだろうか。

スクールという性質上、人が少なければ少ないほど得するように思えるのだが。

みんなが辞めていくようなブラック企業にずっと居残るのは絶対に良くないが、みんながいなくなったスクールは講師を独占できてラッキーだと思う。

講師は学校をやめられないのだから。

なぜ生徒の立場で辞めたのか理解に苦しむ。

邪推だが、

「嫌だなぁ、勉強したくないなぁ」

と「辞める理由」を探していたのではないか。

で、みんなが辞めていたから「やっぱり間違っているんだ」と自分に言い聞かせて、14日以内ならお金も損しないし、

「じゃ、やーめよ」

と辞めてしまったのではないか。

自分はプログラミングは向き不向きはあるし、誰にでもできるとは思わないが、努力すれば一定レベルまではなんとか到達できるものだとも思っている。

しかし最低限の素養は必要だ。

最低限の素養とは…

  • 長時間机に向かうのを苦としないこと
  • 毎日当たり前に、歯を磨くように勉強できること
  • 難しい問題を投げ出さないこと

だと思っている。

SIerなどで繰り広げられる生産性皆無の根性論は本当にクソだったが、そこにはそもそも、「中にいる人がみんな根性がある」という前提がある。

SIerに入ってくるのは基本的に高学歴層で、受験勉強を頑張ってきた人には、最低限の根性はあるのだ。

机に向かい続ける耐性があるともいう。

プログラミングは創造的で楽しい仕事だが、プログラミングができるまでには退屈な勉強をしなければいけない。

勉強自体が楽しいとは限らない。

そういう「つまらない退屈な勉強期間」を根性で乗り越えられるかどうかが、「プログラミングに向いているかいないか」を分けるのではないか。

「合わない環境をさっさと変える」という判断自体は間違っていない。

リサーチ能力(事前に調べる能力)が疑われるかもしれないが、世の中やってみないとわからないことだらけだ。

されどもたかが2ヶ月、たかが65万円である。

その程度の時間と金はプログラマになるための投資と考えたら安いもの。

ツイート主の「21歳」という若さからすると大きい金額かもしれないが、若さとは可能性である。

頑張れば、何者にだってなれる可能性はある。

だから、投げ出さずに歯を食いしばって、色々と手を出しながら

「最後までやりきる経験」

を積んでいくべきなのだ。