「高校数学はチャート式をやっておけばいい」に騙されるな!チャート式のメリット・デメリット

高校数学はチャート式をやっておけばいい、という記事が話題になっていた。

高校数学最強の参考書はチャート式!これひとつで高校数学はおまかせ!

記事を書いた方は塾講師をやっているそうだが、やはり塾講師は「わからない人の気持ち」が理解できないものらしい。
記事自体も「チャート式とは?」「数研出版とは?」みたいな中身のないもので、塾の経営はできてもまともな記事は書けないようにも見える。

「チャート式が良い」と勧めるのであれば、もう少しチャート式の良いところを掘り下げて書くべきだ。

チャート式の魅力は何か?

それは網羅性が極めて高い点にある。

青チャートレベルの問題の解法パターンを全て理解して、記憶することができたなら、おそらくは東大理科Ⅲ類以外の全ての大学で「合格点」を取れるに違いない。
文系であれば黄色チャートを全てマスターするだけでも十分といえる。

一方でチャート式にはデメリットもある。
第一に解説が無味乾燥で、数学が苦手な人にはわかりづらい点だ。

本を買うだけで内容が全て頭に入り、試験会場に記憶を完璧に持ち込めるのであれば、青チャートをやるのが大正解となる。
しかしながら我々はロボットのように正確に本の内容を記憶できないし、退屈な本をひたすらやり続けるのも難しい。

チャート式は数学が苦手な人にとっては非常に退屈な教材で、やっていて眠くなるし、理解できないし、苦痛になる問題集である。

「青チャートをやっておけば完璧!」みたいなことを言う人間は多い。
和田秀樹のような受験勉強界の大御所も青チャート推しであった。

が、こういう人は元々頭の良い人である。

頭の良い人には「数学ができない人」の気持ちがわからない。

だから軽々しく「青チャートをやっておけばいい」などとほざくのだ。

数学のできない生徒の気持ちがわからないのか、愚か者め。

数学が苦手な生徒はチャート式に手を出してはいけない。
一問あたりにかかる時間が長くなりすぎるからだ。

それに退屈な解説は記憶にも残りにくい。

「なぜそうなるのか」が丁寧に解説されていて、論理の階段を飛ばさない教材をやるのがいい。

2020年時点で最も適しているのは「マセマ」の教材である。
なぜなら解説が抜群に丁寧で、説明を省略していないから。

一つ一つの論理の階段を小さなステップで丁寧に、生徒が階段を踏み外さないように解説している。
おそらくは全数学参考書の中で一番わかりやすいのがマセマだろう。

まずはマセマの「初めから始める」シリーズで数学1から数学3までを全て終わらせる。
次にマセマの「元気が出る数学」シリーズを終わらせる。

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次に国公立を受ける生徒は「センター数学」シリーズをやる。

それから志望校のレベルに合わせて「合格!数学」シリーズを終わらせ、できれば「頻出レベル」シリーズまで仕上げる。

ここまでやればほとんどの大学で合格レベルに達する。

最後に東大、京大、医学部、東工大、一橋大を受ける人は「ハイレベル数学」をやる。

高校1年のうちに数学1Aで「ハイレベル」までこなしておけば後の受験は安心だろう。
とはいえ、そこまで時間がない人がほとんどだ。

「頻出レベル」をこなしたタイミングで「過去問」に入ろう。
「合格!数学」シリーズが解けた時点で過去問が解けそうなのであれば、先に過去問を10年分くらいこなしてしまっていい。

受験数学は「過去問を解けるレベルまでどれだけ早く到達するか」が勝負だ。
マセマで最速で過去問レベルに到達し、過去問を10年分やってしまおう。

秋までにそこまで終わらせておきたいものだ。

問題集の使い方

問題集はいちいち考えなくていい。
答えを見て、内容を理解して、その後で自分で解き直す。

最終的には自力で解けなければ何の意味もないので、自分で手を動かして解かなければならない。
でも「考えれば考えただけ数学力がつく」などと寝ぼけたことを言っていちいち解答を隠して考える必要はまったくない。

「考えるための材料」もないのに考えても無駄だ。

基礎レベルまではとにかく「書いてあることを理解して、覚える」ことに注力するべきだ。
マセマでいうと「合格!数学」が終わるまでは「考えなくていい」

そのレベルまでくると基礎はもうできている。
そこから頭を使って考えよう。

基礎の組み合わせで問題が解けないかと色々と知識をこねくり回しているうちに、基礎が定着する。
問題も覚えやすくなる。

「基礎は考えない」
「応用ではじめて考える」

ようにすればいい。

また、一度本を読んだだけで内容を覚えられる人はいないので、一度読んだ本は忘れないうちに5回は復習しよう。

「チャート式」の使い方

最後にチャート式の使い方である。
チャート式はマセマが全て終わり、過去問も一通り解いた後の「漏れのチェック」に使う。

チャート式のメリットは「網羅性である」と書いた。
チャート式は辞書なのだ。

英単語を覚えるためにいちいち辞書を頭から覚える人は少ないだろう。
辞書を最初からめくって勉強するのはよほど勉強が得意な人か、賢い人か、賢いと自信過剰になっている馬鹿だけだ。

最後に辞書をめくって漏れを抑えよう。

「もう知っている問題」は全部飛ばして、問題を見てパッと解き方が思いつかないものに付箋を貼っていく。

そして付箋がついたページだけ解いて、解法を覚える。
覚えたら付箋は剥がして捨てる。

最後に付箋が全部なくなったら高校数学は完了だ。
お疲れさまでした。