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感謝のプログラミング 10000時間

たどり着いた結果(さき)は、感謝でした。

僕はバフェットにはなれない

雑談
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学生時代に株式投資にハマったことがあった。

スロットで勝って貯めた100万円を証券口座に突っ込んで、1ヶ月で30万失った。

投資なんてギャンブルじゃないかと人は言う。
そんな人に対して、僕は言った。

「投資はギャンブルじゃない。企業を、応援しているんだ」

でも、内心ではお金のことで頭がいっぱいだった。
PERもPBRも、財務諸表も四季報も関係ない。
株価だけを見つめていた。


当時はたしか、小泉首相が郵政民営化を叫んで、日経平均がずいぶん上がっていた時期だったと思う。
本屋に行くと、

「デイトレードで○億稼いだ男の手法」

という本が所狭しと並んでいた。

人にできたことが、僕にできないはずがない。

そう思って、その辺の本を買い漁って、チャートの分析方法を学んでみた。

ゴールデンクロスはチャンスとか、デッドクロスは売りだとか。
でも、チャートの本には、「○○の手法はチャンス」と書いてはいても、それがなぜチャンスなのかを説明した本は一冊もなかった。

理論で説明できなくても、たとえば統計をとって、ゴールデンクロスが発生したときは80%の確率で3日間上昇を続ける、なんて分析はできるはずだ。
でも、誰もそんなことやってなかった。

要は、みんな適当だったのだ。
なんとなく取引して、なんとなく当たった。

あの時本を出すくらい稼いだ人で、今でも本で名前を見る人はいない。
本当に稼げる人は本を書いてその手法を公開などしない。伝説のB.N.F氏みたいに。

そういえばあの時、僕はスロットで月に15万近く勝っていたけれど、本当に勝てる手法はどの本にも書いていなかった。
それと同じだと思う。


当時、僕には彼女がいて、彼女は何度も僕にやめときな、と言った。
一日中パソコンのモニタと睨めっこしている僕を見て、性格的に向いてないよ、と。

僕は断固として認めなかった。

彼女が僕にやめろというたびに、こう言った。

世界で1番の金持ちはビル・ゲイツだ。知ってるだろ?
世界で2番目の金持ちを知っているか?ウォーレン・バフェットだ。

彼は、オマハの賢人と呼ばれる投資家で、一代で5兆円以上の資産を築いた。

俺は、バフェットのようになれるはずだ。

俺のこの投資は、オマハに続いているんだ。


彼女は何も言わなかった。
第二のバフェットになるという決意とは裏腹に、金は1円も増えなかった。

バフェットの信条に反する「デイトレード」を繰り返し、1ヶ月で30万失い、2ヶ月めで50万を失った。
ついでに我を失いかけた。


パソコン上で指を動かすだけで、なけなしの金を失う苦しみはなかなか理解されにくいかもしれない。
数字が赤くなるたびに、心臓を握られるような思いがした。

株式投資は経済の勉強になるからオススメだ、という証券会社の人の話はよく聞く。
身銭を切れば本気で勉強するから、と。

それはたしかに真実ではあるけれど、経済の勉強をする手段は投資だけではない。
日経新聞を読んで、「なぜそうなるのか」をよく考えて、ブログを書くだけでも全然いいと思う。

チャートに映る株価は、たしかに世界の経済情勢を織り込んでるかもしれないけれど、チャートは「なぜ」を教えてくれない。

何かをよく知るために最も大切なことは、「なぜ」をよく考えることだ。
繰り返し、繰り返し。自分が納得するまで、「なぜそうなのか」を考える。

そうすることで、少しずつ、点と点がつながって線になり、理解が深まってくる。

そういう意味で、経済の勉強をするのに、株式投資をやる必要はないと思う。
「なぜそうなるか」がわからないからだ。

実際、僕もなぜだかわからぬまま、金だけを失った。
買った株は翌日暴落し、何がなんだかわからなかった。

負けたらショックで勉強しないし、勝っても浮かれて勉強しない。
結局、何も身に付かないから、株で勝ったとしても再現性がない。
なぜ勝ったかがわからないからだ。

株式投資は、勉強する教材としては授業料が高すぎるし、金を稼ぐには不確実すぎる。

証券会社のアドバイスはたくさんあるけれど、本当に有効なものはたった一つだ。


「株式投資は、余裕資金で」

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個人投資家は、最もリスク耐性が低いから、できるだけ臆病者であるべきだ。
個人投資家が選択しうる、最も合理的な投資は

「暴落する時を待って、暴落してからドルコスト平均法を使ってインデックスで世界的に分散投資」

することである。