色々とトーク本などを読むと、「すべらない話はパクれ」という話が出てくる。
すべらない話のDVDにある、番外編みたいなのは、みんな知らないからパクっても大丈夫、と。
しかし、ただパクるだけでは応用が効かないし、新しい笑いを生み出す力は身につかない。
だから、「このトークはなぜ面白いのか」という点を、ひとつ抽象化して、法則を見出してみたい。
というか、法則自体は「ウケる技術」という本を元にする。
ウケる技術、というのは、著者がひたすらウケている題材を研究しまくって、その結果掴んだウケる法則をまとめたものである。

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題材となる教材は「大輔宮川のすべらない話」にした。
この「すべらない話」でどんなウケる技術が使われていたのかを研究する。
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結論から言うと、大輔宮川のすべらない話でよく使われていたウケる技術は、「前置き」「ディテール化」「裏切り」「ミスマッチ」などがあるが、最も印象的だったのが「キャラ変」の技術である。
ウケる技術「キャラ変」とは
「キャラ変」の定義をウケる技術の文庫版143ページから引用する。
<キャラ変の定義>
態度を急変させる
「キャラ変」の具体例は以下のようなものだ。
A:お前、さすがにこの難問は解けないでしょ。
B:(あっさり解いて)
A:・・・・さすがです。←ここでキャラ変
表情や口調にギャップをつけるのがポイントで、それまでのキャラを突然変えるそのギャップに笑いが生まれる。
で、今日研究した「すべらない話」なんだけど、とにかくウケる芸人は、キャラ変がうまい。
どこでキャラ変を使うかというと、「オチ」の部分。
それまで真面目な感じで、真剣な話をしていたと思ったら、突然キャラ変して、
「もうええやろー!!!!」
と言う。
たとえば、久保田和靖の「セクシーキャバクラ」の話。
キャバ嬢に恋をして、真面目な恋の話をしていたかと思いきや、オチの部分で、
俺はキスをしていたんですよ。
5分くらいですかね、ずっとキスしてたんですけど・・・いきなり、俺を引き離して、
「もうやめろやぁぁぁ!!」←ココでキャラ変
言うんですよ!
そいで口をゴシゴシ拭きだして!
みたいに、大きな声でキャラチェンジ。
このキャラ変で、「なりきる」というところがポイントだと思う。
いかにギャップを生み出すか。
正直、シュールなキャラ変はできると思うけど、芸人のテンションでやるというのは非常に難しい。
だから、実践の場(どこ?)でキャラ変を成功させるには、何度も練習する必要があるだろう。
オチのタイミングで、どれだけ開き直ってキャラを作れるかがポイント。
あとは、オチに入る瞬間に1秒くらいの間を置くと、オチが伝わりやすいようだ。
今日の研究成果
・話のオチの部分でキャラ変する
・オチの直前に少し間を置く

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当時は文庫はなかったんだけど、何度も何度も読み返した。
今は文庫版に買い替えているが、何か面白いことを言えたときは、たいていこの本に書いてある「法則」に当てはまっている。
ずっと続けていくうちに、意識して「ウケる技術」を使えるようになった。