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感謝のプログラミング 10000時間

たどり着いた結果(さき)は、感謝でした。

辞めるだけことだけが、責任のとり方ではない

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今日の日経3面から。

任天堂が2014年3月期の業績予想を下方修正した。
これまで1000億円の黒字を見込んでいた連結営業損益が350億円の赤字になると発表。

赤字の原因は
Wii Uなどの販売が振るわず、売上高は予想の9200億を3割下回る5900億円にとどまった。
・背景として、高機能化するスマホの予想以上の台頭による、ゲーム機の圧迫。
・ハードのネット機能に対応した特徴が少ない(プレステ4はプレイ動画をネット配信して世界中のユーザが観戦できる機能をつけた)
などがある。

様々な要因の中でも、やはり大きいのは「スマホの台頭」だろう。
すごい勢いで普及していくスマートフォンが、「ゲームをやるハードウェア」として認識されている。

わざわざWiiをやらなくても、手元のスマホで同じくらい面白いゲームができてしまう。
そうすると、もうWiiを買う必要なくなっちゃうよね。

スマホの高機能化はしばらく止まらないから、ますます高機能なソフトが生まれてくるということだ。
任天堂は苦しい闘いになるのかもしれない。


任天堂は素晴らしい企業だ。
ゲームで世界を席巻し、Nintendo DSは世界中で売れた。

この2000年代の成功が、逆に変化への対応を遅らせてしまっているのだろう。
イノベーションのジレンマっていうんだっけか。

でも、1990年代にどん底を味わって、そこから奇跡のような復活を遂げた任天堂だ。
またきっと、復活してくれるだろうと思っている。

参考)歴代ハード・主要ソフトから見た任天堂株価の30年史

さて、このような赤字を出してしまったことに対し、日経新聞など、様々なメディアが引責辞任はないのか」と質問している。
それに対して岩田社長は「責任をとって退任ということはない」と続投の意向を示している。

今日の日経では、11面でも任天堂社長『退任せず』」という見出しが出ていた。
こうやってみると、退任するのが当たり前のような印象を受ける。

もちろん株主のお金を預かって、企業の価値を大きくしていくのが経営者の責任だ。
それで経営がうまくいかなかったら「責任を取る」というのは株式会社では当たり前のこと。

でも、その「責任を取ること」って「辞めること」だけではないと思うんだよね。

辛いときに「責任取って辞める」のではなくて、「しんどいけど頑張って立ち直らせる」「批判の矢面に立って踏ん張る」という責任のとり方もあるんじゃないだろうか。
岩田さん以上に適任がいる場合は交代という選択肢もあるかもしれないが、「赤字になった責任を取って辞めさせる」というのはいささか短絡的な気がしている。

もちろん最終的な判断は株主がすることなんだろうけれど、岩田社長は少なくとも、任天堂の基礎を創りあげた偉大な人だ。
一度どん底に落ちた任天堂を復活させた立役者でもある。

マスコミとか世論は、「なんかミスったら辞めろ」と叩きがちなんだけど、

「ミスったんだから今後はその経験を活かして挽回してくれ」

という方が長い目で見るとプラスになると思うんだけど、どうなんだろうか。



日本のブルー・オーシャン戦略 10年続く優位性を築く

日本のブルー・オーシャン戦略 10年続く優位性を築く

だいぶ昔に読んだから記憶が薄いんだけど、たしかこの本では任天堂は「イノベーションの代名詞」みたいに扱われてたんだよ。
10年前のイノベーションの代名詞みたいな会社が、今では「変化に出遅れた会社」として見られるんだから、ここ数年の変化のスピードの速さは異常だと思う。
ドラッカーの「生き残るものは変化に対応できるものだ」という言葉が今でも刺さる。