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感謝のプログラミング 10000時間

たどり着いた結果(さき)は、感謝でした。

映画や漫画を観るときの3つの観点と、今日の俺が「ゼロ・グラビティ」を楽しめなかった理由。

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昨日は「永遠の0」を観て、過去最高に泣きまくったのに続き、今日は噂の「ゼロ・グラビティ」を観てきた。

前評判は非常に高かった。
周りの友達は口々に「ゼロ・グラビティ、まじすげぇから観てきなよ」と、絶賛。

映画批評家レビューサイト「Rotten Tomatoes」では、批評家支持率は97%、平均点は10点満点で9.1点。
リンクは以下↓
http://www.rottentomatoes.com/m/gravity_2013/

制作費は1億ドルと言われ、俳優はサンドラ・ブロックジョージ・クルーニーだ。

で、かなり期待して観に行ったんだけど、自分の中ではイマイチ楽しめなかった。
前評判はあんなに高かった割に、ストーリーに入り込めなかったからだ。

正直、自分は前評判は見ていったものの、前知識は何も仕入れずに観に行った。

宇宙を漂流してなんとか地球に辿り着く「感動のストーリー」を期待していた。
昨日観た「永遠のゼロ」みたいに、涙を誘う感動ストーリーを。

だが、「ゼロ・グラビティ」のストーリーで涙を流せる場面はなく、最初から最後まで、主人公のライアン・ストーンの「どん臭さ」に苛ついていた。

「ライアン、そもそも、なんでお前は宇宙に来たんだ?」
「なんでロシアは衛生を破壊したんだ?」
「もっと酸素を大事にしろよ。マットは雑談してんじゃねぇよ!」
「てゆうかお前、宇宙船のマニュアルくらい完璧に予習してから乗り込めよ」

みたいに。

で、振り返って気付いたことは、「自分がこの映画に期待していたもの」と、「この作品が提供している魅力」が食い違っていたということだ。
だから、「ゼロ・グラビティ」を楽しめなかった。


映画の魅力は3つの観点に分けて考えることができる。

「論理力」と「発想力」、「表現力」である。

論理力というのは、ストーリーに納得性があること。
「なぜそうなったのか」を、しっかり視聴者が納得して帰ることができることだ。

得意な漫画の話になるが、熱が急に冷める瞬間っていうのは、論理が飛躍しているときが多い。
昔のシャーマンキングみたいに、なんぜいきなり強くなってんの?なんで皆すぐに生き返るようになってるの?と、ストーリーに納得できなくなった瞬間、話が全然面白くなくなる。

あと、ジャンプで一瞬やってたブルードラゴンも、「闘ってる理由」が「おっぱいのため」みたいに意味不明で説得力がなくなった途端、クソも面白くなくなった。

発想力とは、題材の着目点。
また漫画にたとえると、実を食ったらゴム人間になったりとか、怒ったら髪が黄色くなって強くなるとか、そういうワクワクする設定。
それが発想力。

そして、表現力とは見せ方。
デスノートガモウひろしのネームはひどいのに、小畑健が絵にすると途端に面白くなる。
これは表現力の違い。

で、冒頭の「ゼロ・グラビティ」に俺が期待していたのは論理的に納得できる「感動のストーリー」だった。
一つ一つストーリーに納得できる根拠があり、登場人物に感情移入してくような、そんな展開を期待していた(なぜ、宇宙で事故にあってしまったのか。なぜ、突然宇宙船が火事になったのか、など)

それなのに、登場人物の背景について、納得できるような説明が足りないように感じてしまった。
だから、楽しむことができなかった。

そもそも、「ゼロ・グラビティ」のストーリーは、「宇宙で事故にあって、色々トラブルが起こり四苦八苦するけど、なんとか地球に還る」という非常に単純なものだ。
どう考えてもストーリーや登場人物の感情の機微を楽しむ映画ではない。

では、何を楽しむか?

ゼロ・グラビティ」は「表現力」を楽しむ映画だったのである。

観ている時はライアンにムカついていたが、冷静に振り返ると、あの臨場感は素晴らしい。
グルグルと回っている時は、自分が宇宙空間に放り出されたような気分になるし、宇宙ゴミが飛んでくると、自分がピンチに陥っているように錯覚してしまう。

宇宙から見る地球や日の出は言葉では言い尽くせないほど美しく、何度も息を呑んだ。
映画館から出た後は、あまりにも体験がリアルに感じすぎて、車酔いしたみたいな気分になったくらいだ。

そう、「ゼロ・グラビティ」の魅力はその圧倒的な表現力だったのである。
そもそも、登場人物は二人しかいないし、ストーリーを楽しむものではない。

ジェットコースターに乗っているような、あるいはディズニーのアトラクションを楽しむような、そんな気持ちで観に行くべきだった。

そして、着眼点を変えて振り返った途端、全然楽しくないと思っていた「ゼロ・グラビティ」が、なんだか素晴らしい作品だったように思えてきた。

「表現を楽しむ」という意味では、今日は2Dで観てしまったんだけど、3Dで観るべきだったと後悔している。
近いうちにもう一度、今度は3Dであの宇宙空間を体験してみようと思う。

どう考えても、この映画はテレビで観るより映画館で観るべきなので、映画館でやってるうちがチャンスだよね。
逆に「永遠の0」は、DVDで観ても十分に楽しめそう。