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感謝のプログラミング 10000時間

たどり着いた結果(さき)は、感謝でした。

自分で場を創るということ。~『「Chikirinの日記」の育て方』を読んで~

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ちきりんさんは、ネットに常時触れている人にとっては説明不要なくらいの有名なブロガーだ。
はてなダイアリーというブログサービスを使って9年間ブログを書き続けている。

その独特の考察は、時に激しい議論を巻き起こし、大きな話題になる。
自由主義に強く影響された切れ味鋭い考察は、多くの人の考え方に影響を与えている。

ちきりんさんは、日本で最も影響力の強いブロガーの1人だと言える。
リンク→Chikirinの日記

この本は、そんな「Chikirinの日記」が育ってくる過程を綴った本である。
読む人によって、色んな捉え方ができる本だと思う。

ちきりんさんは本の最初に、「この本は効果的なブログ運営のノウハウ本ではありません」と断っているが、
ブログの運営に迷っている人にとっては「日本有数の人気ブロガーができるまで」の、(ノウハウを超えた)哲学や信念に触れることができる。

ブログでお金を稼ぎたいという人は、200万ページビューの「Chikirinの日記」の収益の額に、ポジティブな意味で驚くかもしれない。
(この本ではChikirinの日記の1年間の収益が書かれている)

炎上について悩んでいる人は、ちきりんさんが「誹謗中傷を書き込む人」にどうやって対応してきたのかが参考になるだろう。

ちきりんさんの日記は時代の背景とマッチして、成長を続けてきた。
そういう意味で、「非常に運が良かった」と言っている。

初めに、はてなブックマークがきっかけでアクセスが増えたこと。
その後、影響力の強いツイッターアカウントに紹介されることによってさらに人気に火がつき、今は立派な「Own-Media」としての場を確立した。

しかし、繰り返しになるが、その影響力の拡大を振り返り「運が全てだった」とちきりんさんは言う。そして、運を掴めるかどうかなんてわからないから、自分の書きたいことを書き続けるしかない、とも。

ちきりんさんは、本でも述べているが、一貫して「場を創ること」を意識している。
ブログを更新する目的は収入を得るためでもなく、有名になるためでもない。
「Chikirinの日記」を価値あるメディアに育てることに意義がある。

最近はプロゲーマーのウメハラさんや、ポーカーのプロの木原直哉さんが「Chikirinの日記」に登場しているが、ちきりんさん自身が「Chikirinの日記」を「徹子の部屋」のような場所に育てることを目指しているように、「Chikirinの日記」に登場するのはもはや一種のステータスにもなっているように思える。

匿名の個人が運営するブログが、テレビに登場するくらいのブランド力を持っている。
そして、そのような場を創ることができたのは、ちきりんさんが「ブログの信頼」を大切にしてきたからだ。

「特定の読者」を想定して、新たに読みに来てくれる読者に疎外感を持たせないように工夫して、「Chikirinの日記」にコンテンツを集中させた。
ちきりんさんはほんの中でこう述べている。

私が目指したいと考えたのも、やたらと読者が多いブログというよりは、雑誌やCSの専門チャンネルのような"想定読者のプロフィールが絞りこまれているブログ"でした。

余談だが、ちきりんさんが紹介する電気毛布は数千枚売れたという。
Amazonで紹介した本も売上が一気に伸びる。ちきりんさんに言及されたことがきっかけで、一気に知名度が上がった本も少なくない。

どんなに本や家電を紹介しても、その人が信頼されていないと、売上にはつながらない。
この「電気毛布数千枚」はまさに、価値ある情報を届け続けた「ちきりんへの信頼」そのものなんじゃないか、と思った。

「Chikirinの日記」の育て方

「Chikirinの日記」の育て方