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感謝のプログラミング 10000時間

たどり着いた結果(さき)は、感謝でした。

気合と根性の弊害。

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とあるSIerで勤務する人の話を聞いて、驚いた。
毎週日曜日の朝5時に起きて「確認作業」を行い、平日は夜遅くに「目で確認する作業」が入り、
確認をしたからといって、ほとんどは何があるわけでもない。

ただ、「無事であること」を確認するらしい。
9割の確認作業はオオカミ少年(結局何もない)で終わり、また確認した後にまた寝るという。

システム障害のフォローのためにデート中も常に携帯電話にビクビクとし、外でゆっくり外食することもできない。
平日も手作業での確認を行い、単純な定常作業に多くの時間を取られているという。

これらの苦労は「お客様のため」という言葉で全て正当化され、労務状況は改善されない。
影響の大きなシステムだから、お客様に迷惑をかけないように身を粉にして働こう、という発想である。
外から見ると不幸極まりない業務状況だけれど、そこでは「当たり前のこと」なんだという。

つまり、昔からそういう運用が行われていたため、それを是正する動きはないようだ。
それが彼らにとっての常識なのである。

この人も、一見不幸な環境を誇らしげに話していた。
お客様の期待に応えるために、一生懸命働いていることに誇りを持っているのだろう。

こういう人たちは、自動化という発想がまるでない。

人間が、"気合と根性"でフォローする、という姿勢を取る。
それがお客様のためになり、お客様への真摯な姿勢だと評価される。
自動化は「危ないこと」だと考える。人間が確認するべきだと。

だから、進歩しない。
だから、技術を学ばない。

気合と根性でなんとかするのではなく、できるだけ労力がかからないように、単純作業はシステムで自動化するべきなのに、
「怖い」とか「危ない」と言って、人間の労力に任せた運用を行う。

「自動化すればいいじゃん」

と言っても、

「そんなことできる人がいない」
とか、
「怖くてできない」
と答える。

普通に考えると、人間は単純作業を正確に行うようにはできていない。
必ずミスをする。

人間が朝早く起きて、朦朧とした意識で仕事(しかも単純作業)をするほうがよっぽど「怖い」はずだ。
単純な確認なんかはシステムでチェックして、人間はもっと楽をするべきなんだ。

プログラマーの三大美徳は「怠惰・短気・傲慢」とも言われるが、システム屋にとって面倒くさいは正義である。

SEはブラックだとか、SEの業務時間がたびたび話題にされるけど、こういう非効率な運用をしているせいで、無駄な業務時間が増えているのではないだろうか?
SEという仕事がブラックなのではなく、システムにやらせるべき部分をなんでも人間がやろうとする発想がブラックなのである。

激務な労働環境とか、頑張っている姿勢を誇るのではなく、どうやって皆が楽できる仕組みを作ったかを誇るべきだ。